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delight [英語]

商品パッケージに書かれている英文を読むのが好きで、
手にするたびに「英語は書いていないかしら?」とついつい
探してしまいます。

先日入手したのはイギリスのティーバッグ。
あまり日本では見かけないものですが、
読んでみると1888年から続いているお店であることがわかりました。
Miles Tea & Coffee Merchantsという会社です。

http://www.djmiles.co.uk/

ティーバッグの外装には次のような英文がありました:

We delight in blending tea and roasting coffee daily
using the finest teas and coffees from around the world.

ここで私が注目したのがdelightという単語です。
と言いますのも、普段私はdelightといえば、
I am delighted to hear the newsのように形容詞として
使うことが多いのですね。あるいは名詞としての用法ぐらいです。
けれども上記の例文は他動詞としてのdelightで、
「とてもうれしくさせる、楽しませる」という意味になります。

なお、ジーニアス英和辞典を引くと、「pleaseよりも意味が強い」と
出ていました。なるほど~。

ところでdelightで思い出すのが、子ども時代を過ごした
イギリスでのこと。当時通っていた女子校は10時台に
休み時間があり、お菓子を食べても良いことに
なっていました。クラスメートはめいめいチョコやポテトチップスを
持参していたのですね。友達の中に、Turkish Delightとい
お菓子を持ってきていた子がおり、名前が珍しいなあと
その時思ったのでした。確か紫色のキラキラしたパッケージでした。

子ども心に惹かれたその商品を後日買ってみたのですが、
いやいや、甘いの何の!ゼリーを固めてお砂糖を
まぶしたもので、私には口の中がマヒしそうなぐらい甘かったです。

・・・と、ここまで来てグーグル検索したら、ありました。
しかもWikipediaに!

https://en.wikipedia.org/wiki/Fry%27s_Turkish_Delight

何と1914年からある商品だったのですね。パッケージデザインも
基本的に変わっていません。もちろん、今と異なり、
当時は外装にカロリー表示などはありませんでしたが・・・。

ちなみにこのお菓子は元々トルコのもので、現地では「ロクム」と
言うそうです。なぜTurkishという名が付いたのかについては、
イギリスのテレグラフ紙が記事にしていました。
それを読むと、18世紀にイギリス人がトルコを旅した際、
このお菓子を現地で入手し、お土産として持ち帰ったのだそうです。
ただ、お菓子のトルコ名を発音できなかったので、
Turkishと名付けたのだとか。

https://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/3304763/Sweet-little-history.html

これでふと思い出したのが、青森のソウルフード「イギリストースト」。
イギリス発祥ではないのですが、知る人ぞ知るパンです。

https://minkone.jp/headline/9/

・・・ああ!またもやティーバッグの外装から青森にまで
飛んでしまった!
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「通訳者のひよこたちへ」更新のお知らせ [掲載]

「通訳者のひよこたちへ」第371回がアップされました。
タイトルは『会えるうちに会っておく』、書籍紹介では
「声優 声の職人」(森川智之著、岩波新書、2018年)を
取り上げました。

https://www.hicareer.jp/inter/hiyoko/13947.html

お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。
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職人 [仕事]

「通訳者」と言えば、「英語=頭を使う=頭脳労働」と
思われるようです。確かに語学だけでなく
たくさんの知識を吸収する必要があります。
よってアタマは非常に使います。座り通しの仕事なのに、
なぜか業務終了時にはフルマラソンを完走したかの如く、
グッタリします。

ただ、私自身はこの仕事をむしろ「職人」だと思っています。
先日読んだ森川智之さんの本「声優 声の職人」
(岩波新書、2018年発行)にも「職人」ということばが
出てきました。

この本に遭遇したのは、たまたま書店で手に入れた
岩波書店の新刊案内パンフレットです。そこに
出ていたのでした。実はそれまで森川さんのお名前を
存じ上げていなかったのですが、映画「ズートピア」の
キツネのニック役をなさっていたのが森川さんだったのですね。
他にもトム・クルーズの声や、様々なボイスオーバーを
担当されています。

本の中で森川さんは次のように述べています。

「吹替えという仕事は、作り手の思いを伝えるお手伝いだと
思うんです。トム・クルーズがかっこよければ、
吹替えもかっこよくなければいけない。
感動させるところでは感動させないといけない。」

これは通訳者も同じだと思います。たとえば放送通訳の場合、
戦場で現地特派員が命がけでレポートを作成してきたのであれば、
その労力と現地の状況を自分のこととして受け入れた上で
通訳しなければ視聴者には伝わらないと私は思います。
大げさに感情を入れる必要はありません。ただ、あまりにも
淡々と訳してしまったり、あるいは「全訳せねば」と焦って
しまって早口になってしまえば、せっかくの映像とマッチしなくなります。
特派員本人の気持ちを汲みながらどうすべきか、いつも私は
考えています。

もう一つ、森川さんは「アニメの声優になりたい」という
後進についても綴っていました。中でも「アニメやゲームが
好きなので声優になりたい」という人たちに対しては
こう述べています。

「もし声優になりたいならば、アニメばかり観ていたり
ゲームばかりしていてはダメだ」

なぜでしょうか?それは、声優という仕事が演じる仕事であり、
最終的に作品を楽しむのはファン、つまり消費者だからです。
演じるためには人間観察をしたり、様々な経験を積む方が良いと
森川氏は説いています。

通訳の世界も同様です。英語「ばかり」勉強するよりは、
多様な実体験をしたり、たくさんの本を読んだりする方が、
知識も身につきますし、それがひいては話者のイイタイコトを
とらえる実力に結び付きます。

あくまでも私は「職人」という気持ちで、これからも
この仕事を続けていくつもりです。
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ゆるぎない覚悟 [日々の暮らし]

いよいよ平成も残りわずかとなりました。
先日の報道では、皇后さまが84歳になられ、
お誕生日に際してのお考えを発表されています。

皇后さまがご結婚されたのは24歳のとき。
その当時の心境について、次のように文書で
綴っておられます。

「24歳の時、想像すらできなかったこの道に招かれ、
大きな不安の中で、ただ陛下のご自身のお立場に対する
ゆるぎない御覚悟に深く心を打たれ、おそばに上がりました。」

皇后さまの文章は誰にでもわかりやすい日本語ですが、
それと同時に、おひとつおひとつのお言葉の中に
深い思いが込められていると私は思います。

特に上記の文章で私が感銘を受けたのは
「ご自身のお立場に対するゆるぎない御覚悟」
という部分でした。

皇室の方々と一般市民との間では、当然置かれている
状況は異なります。けれども、人間というのは誰であれ、
与えられた役目があると私は考えます。
その役目、つまり自分自身の「立場」というものを真正面からとらえ、
それをしっかりと受け入れた上で、覚悟を決めて
生きていくことが大事だと思うのですね。

もちろん、大変なことや辛いことがあれば、
目の前の状況を受け入れがたくもなるでしょう。
けれども誰かが私の代わりにそれを受け入れてくれる
わけではありません。私自身が逃げたところで、
それは未解決のまま、結局は共存していかなければ
ならないのです。

逃げて逃げて、それでも逃げ切れなくて、ますます
辛くなるならば、勇気をもって正面から挑むという
覚悟を決めること。

私自身、まだまだ発展途上ですが、そうした気持ちを
大事にしながら日々を送りたいと考えています。

(日本経済新聞 2018年10月20日土曜日朝刊より)
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人生100年時代に向けて [日々の暮らし]

日経新聞の月曜朝刊には、若い人向けの記事が掲載されています。
池上彰さんの東京工業大学レクチャーのエッセンスもありますし、
教育全般についての特集もあります。

10月22日は脳科学者・茂木健一郎さんのインタビューが出ていました。
「人生100年時代の備え」というタイトルです。
平均寿命が延びる中、私たちはどのように生きていくべきか、
実に興味深い内容でした。以下、印象的だった文章を
引用します。

*****

「(銀座のすし店「すきやばし次郎」の
小野次郎さんがミシュランの星を獲得したことについて)
最初から成功を求めてそうしたわけではなく、
生きる喜びを味わってきた結果が高い評価につながった」

「仕事で成功を収めることも大事ですが、
幸せに生きるにはそれだけが正しい道ではない」

「有名か無名かは幸せとはまったく関係がありません」

「自分を卑下したり、背伸びしたりすることは不要」

*****

茂木氏によれば、人は誰かのために何かをすることと、
自分のためにすることを同じようにうれしいと感じるのだそうです。
つまり、他者を幸せにすることが、自分の幸せにつながる
というわけです。

ちなみに英語で「利他主義」はaltruismと言います。
語源はイタリア語のaltrui(他の人々)がフランス語に転じて
それが英語となりました。辞書の語源解説をさらに
読み進めると、このaltruiとalternativeなどのalterの
部分は同じのようです。
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明け方の月、そしてWalter de la Mare [日々の暮らし]

早朝シフトを始めてずいぶん年月が経ちました。
仕事の無い日も時間になると早く目が覚めます。
おおむね午前3時過ぎです。

早起きの長所。それは「静けさ」を独り占めできることです。
家族はまだ寝ていますし、窓を開けても外はひっそり
しています。4時ごろになると朝の新聞配達バイクの音が
します。5時以降は、ジョギングをする人の軽やかな足音が聞こえてきます。
それ以外は本当に静かです。
静寂の中、本を読んだり日記を書いたり、仕事準備をしたり
できるのは、私にとって本当に大きな「恵みの時間」です。

静けさだけではありません。窓の外を見れば、視覚的な
美しさも目に入ってきます。

たとえば西の空に沈みゆく月は本当に美しく、しばし
見とれてしまいます。私の手帳には月の動きを表すマークが
ついており、満月は「〇」、新月、つまり月が見えない曜日には
「●」が記載されています(と、今、「新月」と入力したら
変換候補に「●」マークが出てきました。びっくり!)。

夕方、東の空から上る大きな月も美しいのですが、
こうして少しずつ沈んでいく月というのも独自の雰囲気があり、
私は好きですね。沈むにつれて東の方が明るくなりますので、
そのコントラストの美しさに私は惹かれます。ちなみに
国立天文台は暦についてのページを設けており、
そちらをチェックすると、具体的な時刻がわかります。

https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/

ところで英和辞典でmoonを弾くと、語源は古英語のmona(月)と
あります。また、代名詞はsheかit、色は日本の場合黄色ですが、
西洋ではsilverです。そういえば小学校時代に
イギリスで通っていた現地校で、ウォルター・デ・ラ・メアの
詩を暗唱させられました。"Silver"というタイトルです。
このような出だしでした:

Slowly, silently, now the moon
Walks the night in her silver shoon;

なぜかこの2行だけは今でもそらんじて言えます。
何分、英語がまったくわからない転入直後、この詩を全文暗唱せよ
という宿題でしたので必死でした。半泣きになりながら
母にチェックしてもらった光景がよみがえります。
今となっては懐かしい思い出です。
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NHK「世界へ発信!英語術」掲載 [掲載]

10月26日金曜日放送分の翻訳・解説を担当いたしました。
「世界オセロ王者 帰国便機長が前記録保持者」というニュースです。
お時間がございましたらご一読いただければ幸いです。

https://www.nhk.or.jp/snsenglish/news/n181026.html

どうぞよろしくお願い申し上げます!
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「放送通訳者直伝!すぐ使える英語表現」更新のお知らせ [掲載]

第186回はblanket denialというフレーズです。

https://www.hicareer.jp/inter/housou/13937.html

どうぞよろしくお願いいたします。
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AI時代到来の中で [日々の暮らし]

放送通訳者としてロンドンで働いていた90年代末。
「いずれ時代は自動通訳機となるのでは?」と
ふと感じました。かつては「若手の有能通訳者がライバル」と
言われていましたが、これからはそれ以上に機械が
自分たちを超えていくのではと思ったのです。
いろいろなところで自動通訳・自動翻訳機が研究されている
と知ったのもそのころでした。

ただ、私自身、当時は「複雑な言語変換を機械ができるまでに
なるには、まだ時間がかかるはず」と思っていました。
話者のニュアンス、微妙な言い回しなどをマシンが解析できる
とは思えなかったのです。

けれども、その考えは間違っていました。

想像以上に機械の発達が著しかったからです。
今ではスマートフォンにそうしたアプリが搭載される時代です。
いかに技術の進歩が著しいかを感じます。

では、人間がこれまで担ってきた仕事というのは、
本当にAIにとって代わられてしまうのでしょうか?
答えはイエスでもありノーでもあると思います。そうした中、
先日読んだプロトレイルランナー・鏑木毅さんのことばに
私は励まされました。日経新聞夕刊の連載に鏑木氏は
次のように綴っています:

「例えば、AIにすぐに取って代わられそうな飲食業の
ジャンルでも、店主の人柄に引かれて客が集うような店であれば、
どんな時代になろうとも客足が途絶えることはないはず。」

私自身、店員さんの「お人柄に惚れ込んで」商品を購入
することがあります。その方の醸し出す雰囲気であったり、
ちょっとした気配りや表情で、「この人は信頼できる」ととらえ、
ファンになるのですね。

一方、鏑木氏は昭和を代表する経営者・松下幸之助氏についても
言及しています。松下氏は「笑顔が素敵な愛嬌のある方」
だったそうです。私も以前、松下幸之助氏の本を読んだ際、
「愛嬌のある人間になれ」という記述を目にした記憶があります。

学歴や成績など、世の中における指標にはさまざまなものが
ありますよね。でも、大切なのは愛嬌があり、信頼できる人格者であること、
その人が持つトータルな人間的魅力だと思うのです。

そう考えると、AI時代がやってきても、まだまだ人間自身が
活動できる場はたくさんあると私はとらえています。

(鏑木毅「AIにないのは『強い思い』」『今日も走ろう』、
2018年10月24日水曜日 日本経済新聞夕刊)
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「波長が合う」 [日々の暮らし]

日経新聞の夕刊1面、下の段には「あすへの話題」というコラムが
あります。これは期間限定・日替わりで各界の方が
寄稿するものです。企業経営者もいれば、作家や芸術家など、
その顔ぶれも様々です。

10月22日月曜日に寄稿されていたのは、コニカミノルタ取締役会議長の
松崎正年さん。タイトルは「スイッチオフの時は」です。
エルトン・ジョンについて綴っておられました。

松崎氏いわく、学生時代にたまたまFM放送で流れていたのが
エルトン・ジョンの曲で、「なぜか波長が合うので、
ずっと作品を追ってきた」のだそうです。

「波長が合う。馬が合う。相性が良い」

このような表現がありますよね。
私は中学時代にとても好きな先生がいたのですが、
友達いわく「え~?私は苦手だなー」とのこと。
一方、クラスメートが「良いよね~、〇〇先生」という教師に対して
私はと言うと、何か響くものがあったわけではありませんでした。
要は人間ですので、相性というものがあるのだと
その時感じたのでした。

通訳の仕事をしていると、基本的には単発の業務が多いため、
人との出会いも一期一会です。その際、強烈な印象を私に
残すぐらい、素晴らしい方と巡り合うことがあります。
わずか数時間、通訳させていただいただけなのに、
私の価値観をガラっと変えてくださるほど、
大きな印象を与えてくださる方がいるのです。

ちなみに私はフリーランスで通訳をしており、
いくつかのエージェントに登録し、そちらから仕事を
依頼されています。振り返ってみれば、そうした
エージェントさんとのお付き合いも
ずいぶん長いものになってきました。
これもエージェントさんと私との相性が合ったからなのでしょう。

一方、日常生活の中で、ふとしたきっかけで波長の合う人との
出会いがあると本当に幸せです。そのような出会いは
案外思いがけないタイミングだったりします。

波長の合う人というのは、言い換えれば、
先方もこちらの生き方や価値観に共感してくれるからなのかもしれません。
そうであればなおのこと、自らの生活態度をしっかりとさせて、
恥ずかしくないような生き方をしなければと私は感じています。
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