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どこまでが仕事? [仕事]

先日、やくみつるさんの本を読みました。
雑学に関する新書です。やくみつるさんのご活躍は
これまで風刺漫画で拝見したことがあるのですが、
最近の傑作は森友・加計問題の一作。朝日新聞に
掲載されていました。ネットにも画像検索で調べれば
出ていると思います。

さて、やくみつるさんは日ごろから雑学に関心があり、
ありとあらゆるものに好奇心を抱きながら
日々を送られているそうです。私は普段あまり
テレビを見ないのですが、クイズ番組などでは
ずいぶん好成績をたたき出しているとか。
うーん、ぜひとも通訳業界にほしい逸材です。

私自身も毎日の生活の中で、たくさんのことに
好奇心を抱きながら暮らしたいと考えます。
目に入るものすべてが学びの対象だと思っているのですね。
勉強は何も机でカリカリやるだけではありません。
見聞すること体験することすべてが
自分の学びにつながるのです。

そう考えていますので、私の場合、どこまでが仕事で
あってどこからがオフなのかという明確な区分は
ないまま毎日を過ごしています。知り合いのコンサルタントは
クライアントとの電話も10分刻みで料金発生の対象と
なると語っていたことがあります。けれども私の場合、
今、学んだことがそれこそ何年も後になって
通訳現場で役立ったということはありうるのですね。
よって、ワーク・ライフ・バランスというように
仕事とオフを厳密に分けることができません。

仕事三昧で疲弊してしまっては元も子もありません。
けれども、日常生活の中でも「いつか仕事で役立つかも!」
という思いを抱きながら学び続けられるのは、
本当にありがたいことだと思っています。

ITI会報に掲載されました [仕事]

イギリスの言語団体The Institute of Translation and Interpretingは
隔月で会報を発行しています。ITI Bulletinという名前です。
そのJuly-August 2017号に私の投稿が掲載されました。

内容は、放送通訳者が通訳をする際、画面上で
いかに多くの情報を目にしながら同時通訳をしているか
というものです。

残念ながらウェブでは見られないのですが、
最新号の表紙だけはITIのサイトで閲覧できますので、
そちらをご紹介いたします。

http://www.iti.org.uk/news-media-industry-jobs/bulletin

ITIは通訳・翻訳に関連して実に多様な活動をしており、
ITI Bulletinも毎号参考になる話題が満載です。

自分のつぶやき帳 [仕事]

先日、ノート術に関する本を読みました。
その中で「文庫本サイズの大学ノート」の存在を知り、
大いに刺激を受けましたね。と言いますのも、
私の場合、色々と日常生活の中で
思い付くことが多いのですが、それをどこに
書くべきか統一できずにいたからです。

これまでは手帳(一週間見開きタイプ)に
書き込んでいました。けれどもそこには
すでにスケジュールが書かれていますので、
その余白に書いていると、あっという間に
スペースがなくなってしまうのですね。
手帳の後ろには余白ページがあるのですが、
私が書き出す思いつきメモは
その日のうちにアクションをとるべきことや
原稿のネタであったりします。よって
手帳後方の「視界から見えないところ」に
書かれてしまうとそのままになってしまうのです。

今回読んだ書籍の「文庫本サイズの大学ノート」を
店頭で探してみたところ、さらにミニ版が
見つかりました。サイズは約7センチX10センチで
名刺の一回り大きい形です。これであれば片手に
すっぽり収まります。表紙も固めですので、移動中に
立ったまま記すこともできます。
たまたま立ち寄ったコンビニで売っていたメーカー品でした。

使い始めてみて分かったこと。それは私の場合、
「時系列に」「思い付くまま」書くことが大事であるということでした。
これなら手帳の余白を探したり後方ページに埋もれさせて
しまったりということをせずに済みます。
机で作業する際には、手帳とこのミニノートを
見開き状態にして、机の右側においています。
これは私が右利きであるため、右側にあれば
すぐに書くことができるからです。

目下、このノートは私のつぶやき帳にもなっています。
自己流ツイッター、という感じです。

通訳者魂(?) [仕事]

通訳という仕事を長年続けていると、
良い意味での職業病のような症状を日常生活でも
表わすようになります。たとえば私の場合は「辞書引き」。
知らない単語を見かけると、辞書に手を伸ばすのが
デフォルトとなります。ほかにも語源に興味を持ったり、
類語を頭の中で考えたりという具合です。
電車の中で流れる車内アナウンスを同時通訳したり
ということもあります。

もう一つ、これは特に私がついつい行動に出してしまう
習性があります。それは「質問すること」です。

通訳者としてデビューしたころ、事前に準備をした段階で
色々と疑問が生じました。業務当日、講演者の方との
打ち合わせ時間はあったのですが、「やっぱりこんな
初歩的なことを聞いたら恥ずかしいかも」と遠慮して
しまったのですね。結局勇気が出ず、そのままに
してしまった所、案の定、本番でそれが出てきてしまい、
訳出面で大いに苦労したのでした。

以来、どれだけ些細なことでもわからないことは
尋ねるのが勇気ある行為と自分に言い聞かせて
現在に至っています。

ところで「質問」と言えば、よく海外からのお客様に
こう言われます。「せっかく2時間近く講演したのに、
なぜ質疑応答時間では何も質問がでないのか?
私の話は難しすぎたのだろうか?」というお尋ねです。
セミナーの後に「では質問のある方は挙手でお願いします」と
司会者が投げかけても、シーンとしてしまうことが
少なくないのですね。

おそらく日本人の場合、最初に質問するのは
気が引けるというのが最大の理由であり、
質問が無いわけではないのでしょう。「誰かが質問したら
次にしようかなあ」という感じなのかもしれません。
一番目に手を挙げて尋ねることへの
遠慮や恥ずかしさとも言えます。

ただ、私の場合、これまで通訳者として携わってきた現場で
この光景に何度も遭遇したのですね。

「では質問をどうぞ」
・・・シーン・・・
「どなたかいらっしゃいませんか?」 
・・・シーン・・・

という状況です。舞台上の講演者の方は「質問ウェルカム」モード
でおられるにも関わらず、誰からも手が挙がらない。
となると「今日の私の話がまずかったのだろうか?」となり、
通訳者である私に講演終了後、先のような疑問を
投げかけてくる、というわけなのですね。

そうした現場にこれまで身を置いてきたことが
私の場合、大きいのでしょう。セミナーや見学会など、
一個人として参加した際に質疑応答時間があると、
ついつい真っ先に手を挙げて尋ねてしまいます。
自分では「もう少し待ってから挙手した方が良いのでは?」
という遠慮が内心はあります。でもその一方で、
「ご質問は?」の後の「シーン」の沈黙がコワイのかも
しれません。

・・・あ!「沈黙がコワイ」というのは、質疑応答云々よりも、
「同時通訳現場で訳語が出てこない『沈黙』の恐怖」ゆえ
なのかもしれません。これも一種の「通訳者魂」なのかも・・・。

今、気づきました!

ワシントンポストの記事 [仕事]

今朝シフトで担当したCNN Todayのニュースで
北朝鮮問題が取り上げられました。
ゲスト出演したのはSue Mi Terryさんという
CIAの元アナリストです。かつてNSC(米・国家安全保障会議)で
韓国や日本を担当した経験もあるそうです。

今回メインとなった話題はTerryさん自身が
過日参加した北朝鮮との交渉についてでした。
詳しくは以下のワシントンポストの記事に出ています。

https://www.washingtonpost.com/opinions/we-participated-in-talks-with-north-korean-representatives-this-is-what-we-learned/2017/06/22/8c838284-577b-11e7-ba90-f5875b7d1876_story.html?utm_term=.07b173d70afc

日本を含む今後のアジア情勢について知る上で、
この記事は非常に読みごたえがあります。
もしうまくリンクに飛ばないようでしたら、
Google News (US版英語サイト)にアクセスし、
Sue Mi Terry North Korea Washington Postと検索すると
記事そのものが出てくるかと思います。

「海の向こう側の話題」ではなく、私たち一人一人が
考えていく必要があると感じました。

必要な情報を絞り込む [仕事]

通訳の仕事をしていると、業務日に向けて準備をする際
「あ、あの資料も読まなきゃ」「このサイトを見ておかないと」
という具合に、「やるべきことリスト」が際限なく
増えていきます。当日、どのような話題が出てくるか
わかりませんので、自分なりにヤマをかけ、
最大限の努力を払って予習をする必要があるからです。

私が通訳者デビューをしたころは、今のようにインターネットが
ありませんでした。よって、事前段階での資料読み込みは
新聞・雑誌・書籍・百科事典などに限られていましたね。
図書館にこもったり、書店でくまなく探したりという
具合に、「自宅から出て」「自分の足で稼いで」資料を探す
というスタイルでした。

今はネットにつながる環境下にさえいれば、欲しい情報は
いくらでも手に入ります。講演者の動画を事前に視聴して
その方の話す癖やトピックをより具体的に知ることもできます。
本当にありがたい時代です。

けれども、情報が無限に入ってくるということは、
その分、それらを読む時間も必要になります。
あまりの情報量に圧倒されて焦りが出てしまい、
読んでも内容を把握できないということになっては
本末転倒なわけですよね。

先日、コミーFBI前長官の公聴会証言の同時通訳を
する機会をいただいたことを機に、諜報活動に関する本を
何冊か読みました。その中で印象的だったくだりがあります。
それは、「情報を厳選し、少ない情報をじっくりと
分析すること」の重要性でした。

「情報量が多い=エライ」というわけではないのですよね。
通訳の業務においても、情報を絞り込み、
しっかりと吸収することが大切だと改めて感じています。

ちなみに「情報・諜報」を表すintelligenceはintelligentの派生語です。
intelligentの語源はラテン語で、inter-(間、中間、相互、以内)と
lego(to gather, select)から成り立っているそうです。

・・・とここまで調べて「ん?レゴ?ブロックの?」と気になり、
こちらも調べたところ、Legoはデンマーク語で、
Leg godt(Play well)から来ているそうです。
godtは英語のgoodに似ていますよね。

集中力のこと [仕事]

通訳現場で大事なのは、原文にしっかりと耳を傾け、
聞こえてきた内容を目的言語に効果的に訳すことです。
その際に必要なのは英語力・日本語力はもちろんのこと、
わかりやすい発声なども挙げられます。
集中力も欠かせません。

この「集中力」ですが、現場においてだけでなく、
通訳業務日に向けて予習をしていく上でも
大事なのですね。大量の資料や予習項目をいかに
効率的に吸収していくか。言い換えれば、限られた
時間内でどれだけ知識を脳に叩き込むかが
当日の成否を握るのです。

私はどちらかというと静かな環境であれば集中できる
タイプです。このためバッグの中には耳栓や
イヤホンなどを常に入れています。仕事のための
読書を電車内やカフェ、信号待ちのさなかに行うことも
あるのですが、そうしたときに集中できれば
それに越したことがないからです。

ただ、その一方で「どれほど騒がしい環境でも
イヤホンなしで集中できる」という状態にも憧れます。
要はトレーニングや慣れだと思うのですが、
私は今までの人生において静かな環境にいる機会に
恵まれすぎたのか、騒がしすぎるとどうしても
集中できなくなってしまうのです。

けれどもそれではいけないと感じています。

どのような環境であれ、置かれた中で必死になれば
集中できるような「体質」にしていくことも、
よき仕事をしていく上では大切だと思うのです。

まだまだ訓練の日々が続きます。

第三者になるとわかる [仕事]

一視聴者として自宅でテレビを見ているときに
同時通訳の画面が出てきたりすると、
同業に携わる人間として、ついつい
お仕事モードに入ってしまいます。
ただ、本人(つまり私)は自宅のリラックスした環境で
視聴しているわけですので、落ち着いて原文の
英語を聞けるのですね。頭の中で冷静に訳すことが
できます。

それもそうです。現場にいれば周囲の環境や
観客の存在、部屋の空調に雑音などがあり、
自宅のようにのんびりと集中することは
難しくなります。私の場合、そうした緊張感が
自分の訳質を左右することがあります。

つまり、逆の見方をすれば、冷静に落ち着いていれば
クオリティにまでもっと気遣うこともできるのです。
自分が通訳現場にはいないということ、すなわち
「第三者的立場」にいれば聞こえる音、思いつく訳語など、条件面でも
有利になると感じます。

ちなみに私の場合、現場の通訳ブースで二人体制のときも
パートナーが訳しているときの方が、原文の文脈を
拾いやすいと感じています。しかしパートナーの担当時間が終わり、
いざ私がマイクのスイッチを押すと、緊張状態が
アップします。標語的に説明するならば、
「自分が担当していない時はよく聞き取れる」
という具合でしょうか。

あ、でも考えてみると、車のスピードもそうですよね。
少々次元は異なりますが、自分がハンドルを握って
時速100キロを出していてもあまりスピード感を抱きません。
けれども先日、タクシーで首都高を走った際、
ものすご~く速く感じられたのです。
後部座席から速度計を見ると・・・わずか時速80キロでした。

うーん、第三者になるとわかること、というのが
色々とあるのでしょうねえ。

ところで辞書でthirdを引いたところ、元のつづりは
thridだったそうで、間のriがirに入れ替わったのだそうです。
知りませんでした!!

ウィスパリング [仕事]

通訳方法には同時通訳、逐次通訳、リレー通訳などが
あります。一方、ビジネスミーティングなどで
用いられるのがウィスパリング通訳です。

ウィスパリングはwhisper(ささやく)という言葉通り、
訳をささやく方法です。話者の斜め後ろあたりに
通訳者が位置し、マイクやヘッドホンを使わず
そのまま肉声でおこないます。機材がなくても実施できるため、
便利な方法と言えます。

ウィスパリング通訳をすることがあらかじめ
わかっているときは、直前までの食事にも気を付けます。
家族以外の人とそこまで至近距離で話すことなど
普通はありませんよね。だからこそ、ニオイに意識を
しておかないといけないのです。ニラレバ炒めや
コーヒーなど、香りの強い食事はNGです。
ちなみに歯磨きセットは通訳者の必需品です。

ところでこのウィスパリング通訳、私がこれまで
見聞してきたものは、いずれも話者の近くでそのまま
ささやくというものです。しかし、先日
韓流ドラマを観ていたところ、そこに出ていた通訳者は
口元を隠して通訳していたのですね。

「清潭洞(チョンダムドン)アリス」第12話です。
http://cdda-t.jp/story01.html

韓国ではウィスパリング通訳がこのように行われるのが通例なのか、
それともドラマであることから、特に通訳者の
業務スタイルをリサーチせぬままこのように撮影されたのかは
わかりません。いずれにしても興味深く眺めたのでした。

このドラマはたまたま夜にテレビのチャンネルを
ザッピングしていたところ目にしたものです。
通訳者の姿に興味を抱き、そのまま観続けたのですが、
いきなり第12話からでしたので、話の流れは
ちんぷんかんぷんです。でも早くも次回が気になっています!

海外レポーターの仕事 [仕事]

数年前からタイのテレビとラジオ向けに
海外レポートをしています。
日本からの最新情報やトレンドについて
数分ほど話すというものなのです。
タイの視聴者の方々に日本のことを
もっともっと好きになっていただけたら
との思いで毎回お伝えしています。

レポート方法は実はかなりオーソドックスです。
毎回我が家の固定電話に電話がかかり、
その電話を通じて私はレポートをお伝えしています。
それが現地でどのように放映・放送されているか
わからずにいたのですが、フェイスブックで動画が
アップされていました。↓こんな感じです:

https://www.facebook.com/springnewssuperprimetime/videos/987843628018952/

お時間がありましたら
ご覧いただければ幸いです。