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ワークライフバランス [仕事]

最近新聞には「働き方改革」という言葉がよく出てきます。
これまでも日本では「ワークライフバランス」という考えを
どう普及させるか、試行錯誤が続けられてきました。
働き過ぎによる心身の不調、過労死や自殺対策など、
総括的な意識転換が求められているのが今の日本です。
プレミアム・フライデーが導入されたのもその一環と
言えるでしょう。

随分前、イギリスに暮らしていたときのこと。
公認会計士事務所に勤めている知人から
興味深いエピソードを聞きました。いわく、
公認会計士や弁護士などは時間単位でお客様に
報酬の請求をするのだそうです。たとえば
お客様から電話で相談を受けた場合、
会話を始めてから10分でいくら、
30分間のコンサルティングなら何某かの金額、
という具合です。つまり、たとえ電話で雑談を
していたとしても、いざ具体的な仕事のトークに
なった場合、「ここから料金が発生しますが、
よろしいですか?」と確認するのだそうです。

消費者に対して提供側がサービスをする。
そしてそれに対する正当な報酬、ということですよね。

ただ、通訳者の場合、この線引きは簡単なようでいて
容易ではありません。と言いますのも、通訳業に関して
見てみると、「今現在、見聞することすべて」が
いつか役に立つかもしれないのです。

通訳業では仕事の依頼を受けて通訳当日になるまでの
準備時間に何をするかが当日の出来不出来を左右します。
ただ、日数も限られていますので、日頃から
当該の業務の予習をしつつも、様々なことにアンテナを
張り巡らせ、実際に経験したり本を読んだりすることも
仕事の一部なのですね。

この仕事を長年続けている先輩方や同僚などを見てみると、
私を含め、皆、好奇心があり、「勉強が好き」という方ばかりです。
すなわち「学び続けること」が自分たちにとっての
生き甲斐でもあるのです。

そうなると、通訳の仕事におけるワークライフバランスは
極めて線引きが難しくなります。
「これからはメリハリを付けてワークライフバランスを
図るように」と仮に国から言われてしまったとしても、
この仕事が好きである以上、勉強をやめたいとは思いません。
私の敬愛する指揮者・ヤンソンス氏も、指揮をすることが
自分の使命だと語っており、ビーチに出かけてのんびりすること
などは選択肢にないと述べていました。

働き過ぎて心身を摩耗させては元も子もありません。
しかし、もしその仕事がその人にとって多大な幸せをもたらし、
本人自身がハッピーであれば、それはそれで良しとすることも
必要なのではないか。

生き甲斐を感じながら仕事をする人は、
無意識でいつつもその「覚悟」があるのかもしれません。

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